慰謝料とは別の付添人費用や入院雑費。その計算方法は?

慰謝料とは別の付添人費用や入院雑費。その計算方法は?

治療のめどが立つと、加害者側の任意保険会社から「示談提案書」と呼ばれるものが送られてきます。

ここには、慰謝料を含む損害賠償額の総額と詳細に関する提案が記載されているのですが、この書類は細部までしっかりとチェックするようにしましょう。

なぜならば、本来支払われるべき費用が含まれていないことも多いからです。

今回は、見落としがちな付添人費用や雑費について、その計算方法なども合せて掘り下げていきたいと思います。

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慰謝料の中に付添人費用は含まれのか?

付添品費用とは、通院するときなど、家族などが付き添ってくれた場合の補償です。そして、慰謝料と付添人費用とは別物だということを理解しておきましょう。

慰謝料は交通事故被害者の精神的苦痛に対する損害賠償であり、実際に被害者が金銭的な負担を被ったものに対する補償ではありません。

対して、付添人費用は積極損害と呼ばれる損害に対する損害賠償です。積極損害とは、分かりやすく言うと交通事故の被害者になってしまったことによってかかった金銭的な負担のことです。治療費(入院費や通院費)も、積極損害の一部になります。

事故によって傷害を負って、歩いたり車を運転したりするのに支障が出ているのであれば、自分一人では病院に通うことができません。そのため、誰かにサポートを必要とします。そのため、被害者本人に関する費用だけでなく、その付添人の分も含めた額を(慰謝料とは別に)積極損害として請求できるのです。

実際に、昭和46年の最高裁判決でも以下のように付添人費用を積極損害に含めることが認められています。

親子・配偶者などの近親者に身体の故障があるときに近親者がその身のまわりの世話をすることは肉親の情誼に出ることが多いことはもとよりであるが,それらのものの提供した労働はこれを金銭的に評価しえないものではなく,ただ,実際には両者の身分関係上その出損を免れていることが多いだけで,このような場合には肉親たるの身分関係に起因する恩恵の効果を加害者にまで及ぼすべきではなく,被害者は,近親者の付添看護料相当額の損害を被ったものとして,加害者に対してその賠償を請求することができる。

判決文は少し分かりにくいですが、付添人費用とは被害者の入院時や通院時のサポートを肉親などに頼んだ場合に、「肉親だから金銭はかからなかったかもしれないけど、その負担は金銭換算して損害賠償として請求できますよ」という趣旨になっています。

入院雑費が示談提案書の中に含まれているかを確認する

交通事故に遭って入院すると、いろいろな雑費がかかります。ペーパー類や身の回りの品を購入する費用、紙おむつ費用、リハビリに必要な備品を購入しないといけないかもしれません。

こうした費用も積極損害として認められ、慰謝料とは別に請求することができますので、出来ればかかった費用を明らかにできる領収書などを保険会社に提出するようにしましょう。入院雑費に関しては、こちらから請求しない限りは保険会社も補償内容の中に含めないことが多いので、こちらからしっかりと種類を提出して、もらい損ねることがないようにしたいものです。

このように、細かな点に目を向けると、保険会社が提示してくる示談提案書の中には、本来もらえるべき項目が含まれていないことが多いものです。

ですので、請求できる項目の一覧を確認しながら、示談提案書を見比べてみると良いでしょう。もし、その中に含まれていないものがあれば、慰謝料を含めた損害賠償金をアップしてもらうための根拠となります。

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付添人費用や雑費の計算方法は?

では、最後に今回取り上げた付添人費用や雑費の計算方法について触れておきたいと思います。

付添人費用の計算方法

認められる金額
  • 入院付添費・・・職業付添人では実費全額、近親者付添人では1日6,500円(目安)
  • 通院付添費・・・1日3,300円(目安)
認められる条件
  • 入院付添費・・・医師の指示、受傷の程度、被害者の年齢などを勘案して必要があれば
  • 通院付添費・・・症状または幼児など、必要と認められる場合

たいていの場合は、付添人が何回被害者の付添をしたかをカウントして、基準に従った金額を乗じることによって算出されます。通院日数が長いのであれば、それなりの金額となりますので、しっかりと確認するようにしましょう。

入院雑費の計算方法

  • 認められる金額・・・1日につき1,500円
  • 認められる条件・・・入院の必要があり、入院していたこと

洗面用具や寝具、軽食、新聞雑誌代、電話代などの入院に伴う様々な雑費に対しては、被害者に領収書などを提示させて立証を要求することは煩雑であるという理由から、特に領収書が存在しなくても、1日1,500円という定額の雑費が認められています。

まとめ

  • 示談提案書で提示される損害賠償金額には、慰謝料以外の金額も含まれる
  • その一つが積極損害で、付添人費用や入院雑費も積極損害の一種
  • 示談提案書の提示金額を確認する際は、どの項目についてどれくらいの金額が提示されているかをしっかりと確認する

交通事故の損害賠償金額には、被害者が実際に金銭を負担した積極損害だけでなく、本来得られるはずであった金銭を消極損害として、それに対する補償も含まれます。休業損害などがその代表例ですね。

こちらについては、別記事でまとめていきたいと思います。

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